
11年前にヤングアニマル(白泉社・刊)で連載されていた「ナイーヴ」です。作者は二宮ひかるさん。
身体の関係から始まる大人の恋愛、って感じで・・・これと、その後に連載された「ハネムーンサラダ(全5巻)」は、当時から好きでした。
で、両作とも「身体の関係から始まる」訳で「そういうシーン」が散りばめられてるのですが・・・エロというより綺麗なんです。連載途中で作者の二宮さんが女性だと知って、「あぁ、だからか」と納得したもんです。
暫くぶりに読み返してみて、WEBを探ってみたら・・・なんと
「復刻版」が出るらしい。完全版として、この7月末に全2巻でナイーヴが。
左はオリジナルのジェッツ・コミックス版の表紙です。
主人公・田崎淳の勤める会社に派遣としてやってきた藤沢麻衣子。

田崎は藤沢を強引に渋谷のラブホ街に呼びつけるが・・・
そういうシーンも巧い・綺麗なんですけど、その前段階の → みたいなカットが好きなんです。もっとも、大抵の場合ここからいたしてしまう訳ですが(w
現在のレディコミほど過激で直接的ではなく、やはりあくまで一般の青年誌(それでもギリギリのグレーゾーンの線上)なんです。この感覚は、真似しようと思ってもできなかったでしょう。
ちょっとフェチっぽいところ・・・これは、男性も女性もあるでしょう。思わず「あるあるっ!」って言いたくなる(?私だけかな?w)んですわ。
例えば、麻衣子が初めて田崎の部屋に行った時。その時の「いつもより欲情している麻衣子」とか。例えば、仕事のミスを取り戻す為に一人休日出勤していた田崎の元へ手伝いに訪れる麻衣子を邪険にしたにも関わらず、帰り際に投げかけられたひと言に欲情してしまう田崎とか。
ちょうどトレンディドラマ全盛で、でもそれより俗っぽい作風・設定で・・・。いま「もう一度こんな感じで」と言われても、描ける人は居ないだろうし受けないでしょうねぇ。復刻されるのは嬉しいけど、これを「今の田崎・藤沢の年齢層」の人が読んで共感するかどうか。。。当時(バブル末期)に同世代だった人(現30代後半~40台前半)の人には受けると思いますけどね。