ポリ赤の学生編です。キネ版のリメイクに当たります。キネ第1話の後半部分(前半部分はビギニング・クリムゾン)になるのかな。
コーティと正式に精霊契約をしたにも関わらず神曲を奏でられないでいるフォロンの葛藤が描かれています。
で、内容の話よりも・・・ちょっと考えさせられる事がテーマになってるんですわ。特に、趣味で写真を撮られている方たちに。
目的と手段がごっちゃになって行き先を見失っているフォロン・・・演奏の技術が無いわけじゃないのにコーティに曲が届かない。後輩のペルセルテは、拙い演奏で下級精霊とはいえ呼び出したのに。。。自分との違いってナニ?ってトコで、ドツボに嵌っているんですね。フォロンと一緒に補習を受けた後輩も一緒。講師の楽士にダメ出しされる。
奏でよ 其(そ)は我らが盟約なり
其は盟約
其は悦楽
其は威力
故に奏でよ 汝が魂の形を
神曲として精霊に伝える術がこれで、神曲学院の精霊像の足元に刻まれている句なんですが。そもそも、コーティが最初にフォロンに引き付けられたとき(第0話部分)、フォロンは単身楽団なんて使っていなかったでしょ。それどころか、楽器すら使わない「口ずさんでいた歌」に惹かれてきたのだから・・・精霊を惹きつけるのは道具や技術じゃないって体験しているハズなのに。。。
「誰のために曲を奏でるのか」が、ただの音楽と精霊の為の神曲の違いになっているのだけれど、という事。この設定を使っているから、黒の主役であるマティアは単身楽団を使わないでもマナガに神曲を届けている訳だし。「何の為に神曲楽士を目指してるの」ってトコなんですよね。
これ、写真に当てはめてみて。そのシャッターを押したときに観る人の事まで考えてる?って。
「撮るのが好き」
うん。結構。「好きこそものの上手なれ」という言葉どおり、好きじゃなきゃできない事でしょう。でも、観る人の事を考えてなきゃ・・・そんなの自慰行為でしょ。そんなもん見せられても・・・いぁ、AVであるのは知ってますよ・・・基本的に気持ち悪いだけじゃん。
たぶん、あらゆる趣味に共通してると思うんですよね。
あとでもうちょっと詳しく書くかもしれませんが、先のオフ会で「(カメラマンの)プロとアマの境界線」ってのを話したのですね。これは「写真をメシのタネにしてるかどうか」で一致したのですが。。。
今度は、「カメラを持ち歩いて写真を撮ってる人と写真家の境界線」ってのを話し合ってみたいです。私はこの境界線は、上記の部分だと思いますね。「撮れた結果を見せる」のか「観てもらう事を前提に撮る」のかの差。やっている事は一緒でも、まるっきり違う事だと思いますよ、私は。
こういうライトノベルが肌に合わない人に、他のシリーズを薦めようとは思いません。けど、これは一遍読んでみて。微妙に(登場人物の人間関係とか舞台設定とか)理解りづらいかもしれませんが、物事の本質をテーマに描いていますよ。
アニメで榊さんの脚本だと手放しに褒めているのは、この辺りの着眼点ですかねぇ。ご本人はあとがきなどで「軽小説家」と軽く言われてますが・・・とぉんでもなぁい(w
堅苦しい文学小説と同じことを、ポップでライトに書かれています。
ところで、またアニメ化するのか。。。昨年放送された第一期は、それほど成功とは思えなかったんだけど。今回は学生編みたいですが・・・オリジナルストーリーかな?キネや今シリーズのラノベの隙間を描くサイドストーリー的な。
キャストは第一期のままでいいかなぁ。戸松さんも巧くなってるし、他も豪勢なメンバーを集めてましたから。フォロンの神谷さんはガンダム00のティエリアだし、小西さん(BLOOD+のハジ)・水樹さん(ロザバンの萌香ほか)・佐藤さん(みなみけの春香ほか)・川澄さん(のだめののだめ他)・・・ゲストも小野D・能登・小杉・茅原。。。よくまぁ、これだけ集めたな、ってメンバーですよ、これ(w