いまでこそ私はNikonのD70・D80というデジタル一眼を使っていますが、フィルム時代は何度も書いているようにCanonのNewF-1システムを使っていたのですね。
で、その当時に遊び・・・というか浮気心で手を出したのが ← のNikon F70Dパノラマです。
確かに操作系はムチャクチャだったのは確かで、それ故に正当な評価をされていないカメラだと思います。
このカメラ、基本的にオートで撮る=色々な操作をしない、のが前提なのですよ。それさえ理解できれば、操作系の手際の悪さはまったく問題にならないのです。なんせ、KRを使って露出が当たる程のプログラムの精度の良さですから。ネガカラーなら2/3ほど「常に」露出補正でしておく、という手間はありましたが。。。これにしても、一度カメラに記憶させてしまえば問題ない訳で。
AFも中央一点ワイドだけですが、かなり正確に合焦してくれます。スピードライトの同調は当時の中級機らしく1/125と遅めでしたが、シャッター速度の最高速は1/4000を達しています。
また、中級機としてはAi連動レバーが付いていて(確かこの機種が最後・上位機種のF100は連動レバーありだけどF60は無し)、MFレンズでも内蔵露出計と絞り優先オートが使用可能です。
逆に、絞りリングの無いGタイプだとプログラム&シャッター速度優先オートに使用は限定されてしまいますが・・・そして、レンズ内モーター仕様のレンズだとMFになってしまうという逆転現象になります(w
ただ、写真を撮る為の機能は損なわれませんので、ある意味非常に懐の広いカメラとも言えます。
で、なんでこんな話をしているかというと・・・使いたいフィルムが絶版になっていきフィルムカメラの処分を始めているからでありまして、中古カメラ店に査定してもらったのですよ。ところが・・・
上記写真の組み合わせで、ボディ1,000円+レンズ1,500円、と。。。(つw;)
まぁ、人気度やすでにメーカー修理不能という現状ではしょうがないとは思うのですが、それにしてもサードパーティのSIGMAレンズよりも安い査定って。^^;ゞ
いいカメラなんだけどねぇ・・・F70D。そもそも、中級機の作り方、下手でしたか?Nikonって。
古くはNikomat FTやNikon FM、その後もFM2・FE2といった中級機は名機だと思いますよ?
確かにオート化とかAF化とかは遅れをとっていましたし、今でもデジタルカメラに求められている機能を搭載させるまでに時間がかかったり・・・D80が不当に評価が低い・・・しますけど、シッカリ作るところはシッカリ作ったうえで、機能の搭載をしているんじゃないかなぁ。
D70世代やD2系を使っていて買い換えならD90はかなり進歩しています。D3のフルサイズは要らない・D300のような速度も要らない、ならD90は手頃なカメラです。質感さえ問わなければ、D2Xsにかなり近い能力を備えています。
でも、「じゃぁD80から替えるか」と言われると。。。連射速度と高感度特性は上がっていますが、それが要らない人にとっては、ねぇ。それだけ機械的には良くできているんです。
↑ のフィルムカメラであるF70Dもそうなんですよ。評価の低さはすべて「操作性の特殊さ」なんですよね。機能的には非常に良くできた中級機なんですが・・・写真機家って、ただ一点の欠点をこれみよがしに突付いてくるからなぁ。
補足
写真では見づらいと思いますが、SIGMAのレンズ・・・当時はメーカーごとに距離(ピント)リングの回転方向をメーカーにあわせてたんです。写真は汎用の標準ズームである28-70mm f2.8-4UCですけど、純正と同じく無限遠が左方向です。今はNikon FマウントでもCanonと同じく無限遠が右方向ですね。
こういうところもコスト削減・・・なんでしょうねぇ。