一眼レフを使い始めた人が、最初にハマるのが「ボケ」でしょう。でも巧くぼかせない・・・。BBSやSNSで訊くとふたこと目には「望遠レンズ」「大口径レンズ」って・・・お金かかるのねぇ、って。
でもね。もうひとつ忘れてるんですわ。それが、「被写体までの撮影距離」と「被写体と
背景・前景の距離」です。簡単な表にすると
短<焦点距離<長
閉< 絞り <開
遠<撮影距離<近
となり、この3つのうち2つ以上が右ならボケは大きくなります。50mm/F1.4を開放で使っても10M離れたら綺麗にボケてくれません。200mm/F5.6でも開放で1.5Mまで寄れば、結構綺麗なボケを演出できます。
ただ、「ボケの綺麗さ」では少々不利です。大口径レンズは元々ボケを利かすためのレンズですから、その特徴として綺麗なボケになるように設計が考えられています。汎用タイプの望遠ズームだと、そこまで考えられていませんから。。。
作例はSIGMAの55-200mm/F4-5.6DCを開放で撮りました。猿の写真の方ですが、背景の緑は猿が座っているサル山から距離が離れているのでかなりボケてますが、サル山の岩肌は被写体の猿と距離がそれほど変わらないのでボケきっていません。
鳥の方は金網越しですが、カメラに近すぎるので陰すら見えません。クチバシにピントがきているのに、脚はすでにボケ始めています。少し前ピンなので、餌のエビは手前までピントが来ちゃってますね。頭はピントが合っていて脚はボケている状態にしたかったので、少々前ピンで餌のエビがボケ切ってません。
被写界深度は、前1に対し後2の深さがあります。ですから、この鳥の絵柄のように後ろ側をボカしたい時は、少しピントを前にずらします。
この辺りが大口径レンズと汎用レンズの差です。でも、ちゃんとボケてるっしょ。安いズームレンズでも、「とにかく近づけ」「できるだけ望遠側で」「絞りは開放」で撮ればそれなりにボケますよ。