表題とこの( ↑ )写真で解った方は、だいぶマクロ慣れしている人ですね。50mmの使い方のひとつです、これ。マクロレンズでの撮影じゃありません。珍しく大きいまま(といっても、少しリサイズしてあります)なので、クリックして見てください。
普通に50mmで撮ると、最近接でもこの程度← までしか寄れません。
だいたい45~50cmくらいでしょう。
近接撮影する方法は幾通りかやり方があります。
最近、一番多く使われているのはマクロレンズ(Nikonはマイクロレンズと呼ぶ)を使う方法でしょう。等倍(1:1)から無限遠まで使えるようになり、また値段も手ごろになってきているので、普段から使われている人も多いでしょう。私も60mmのマイクロを持って歩く事が多いです。
テレコンバーターを使うのもひとつの方法です。焦点距離が1.4倍(2倍)になっても、最短撮影距離はマスターレンズのまま、という特性を使います。100mm/F2.8のレンズに2倍のテレコンバーターを付けると200mm/F5.6(2段分の露出倍数がかかる)になります。
近くにピントを合わせたければレンズを前に繰り出せばいい。この原理を使った物がマクロ(エクステンション)チューブとかベローズとかという物です。ボディとレンズの間に筒を挟んで、レンズを無理やり前に繰り出します。
そして、広角~標準域のレンズでやるウラ技がこれです。
リバース(逆付け)リングを使って、レンズの前後を入れ替えるんです。前結像よりも後結像の方が長い短焦点一眼レフレンズならではの方法ですね。Nikonの単焦点レンズの絞り環が無くならないのは、これをやるためなんでしょう。
AFも露出計も使えなくなりますが、
シャッターは切れますので写真は撮れます。デジタルですから、露出が狂ってたら撮り直せばいいんです。こんな近接で、スピードなんて関係無いですから。
ファインダーの見え方は絞りがそのままの見え方になります。瞬間絞り機構などが外側に向いてるのでしょうがないですね。でも、ここまで寄れるんですわ。
カタログスペックだと50mm/F1.8Dで1.1:1(取説によると1:1.1で等倍までは寄れないみたいなんですが、どちらが正しいんでしょ)、つまり等倍以上まで寄れる事になっています。手間さえ考えなければ60mmマイクロよりも安くて寄れる(レンズ本体20,000円前後+逆付けリング1,800円くらいの実売価格)組み合わせですね。表題に書いた通り、レンズを裏返す、まさに「ウラ技」です。